旦那が介護士で恥ずかしい人に伝えたい5つの考え方と対処法

そんなふうに思ってしまった自分に、罪悪感を覚えていませんか？

誰にも言えないこの感情。でも実は、同じ気持ちを抱えている人は少なくありません。

この記事では、「旦那が介護士で恥ずかしい」と感じてしまう背景や理由を整理しながら、介護の仕事の本当の価値、そして収入や将来を変えるための具体的な選択肢についてお話しします。

僕自身、長年介護の現場で働き、悩みながらキャリアを重ねてきました。

だからこそ、今つらさや迷いを抱えているあなたの気持ちに、まっすぐ寄り添いたいと思っています。

「このままでいいのかな…」と感じているなら、まずはこの記事を読んでみてください。

「旦那が介護士で恥ずかしい」と感じてしまうあなたへ

旦那さんの職業が「介護士」と言ったとき、ちょっとだけ周囲の反応に戸惑ったことはありませんか？

自分でもそんなふうに思ってしまうのが嫌で、モヤモヤした気持ちを抱えている人もいると思います。

• 誰にも言えない「本音」、ありませんか？
• 「恥ずかしい」と思ってしまう理由5つ
• 世間の声はどう？リアルな体験談を紹介
• 筆者もかつて“当事者”でした

①誰にも言えない「本音」、ありませんか？

「旦那が介護士なんです」って、言いにくい。友達にそう伝えたら、「ああ…そうなんだ」と言葉を濁された。そんな経験、ありませんか？

介護職に対してネガティブな印象を持っている人は、まだまだ多いです。

そのため、誰かに話すときにちょっと気まずくなったり、自分が恥ずかしいと思ってしまったり。

でも、それって本当に「自分が悪いこと」なんでしょうか？

今回は、そんな気持ちに寄り添いながら、介護という仕事の現実と、前向きな選択肢について考えていきます。

②「恥ずかしい」と思ってしまう理由5つ

介護士をしている旦那さんのことを「恥ずかしい」と思ってしまう。そんな感情の背景には、世の中に根付いた5つの偏見や誤解があると感じています。

1. 収入が低いという印象
   「介護士＝安月給」というイメージは根強いです。実際、介護職の平均年収は日本全体よりやや低めですが、制度の改善も進んでいます（この後の章で詳しく紹介します）。
2. 労働環境が過酷＝かわいそう
   「3K（きつい・汚い・危険）」と呼ばれやすい職種。排泄介助や夜勤などの印象から、周囲に「大変だね」「かわいそう」と言われることも。
3. 未経験でもできる＝誰でもできる仕事？
   資格がなくても始められる仕事ゆえに、「単純作業」と誤解されがちです。でも実際は高度なコミュニケーション力や判断力が必要な専門職です。
4. 離職率が高く不安定に見える
   かつては20％を超える離職率も話題に。しかし近年は改善傾向で、キャリアアップ制度も整備されています。
5. 「男なのに介護職？」という性別偏見
   男性介護士はまだ少数派。「もっと稼げる仕事をすればいいのに」と言われることもあり、男性側も肩身が狭く感じる場面があるんです。

これらはすべて、社会が作り上げたイメージにすぎません。

③世間の声はどう？リアルな体験談を紹介

「他の人はどう思ってるの？」という疑問もありますよね。ネット上には、同じように悩んだ人の声がたくさん投稿されています。

一方で、「介護職は素晴らしい仕事だけど…共働きじゃないと厳しいよね」という声も。

つまり、仕事自体は尊敬されているけれど、経済的な不安が“恥ずかしい”という感情に変換されているのです。

④筆者もかつて“当事者”でした

実は、僕自身も昔、「旦那が介護士で恥ずかしい」と思われているんじゃないかと悩んでいた側の人間でした。

20年以上介護業界で働き、今は主任ケアマネとして地域包括支援センターに勤めています。

でも現場時代は、夜勤続きで収入も少なく、自信を持てなかった時期もありました。

「自分の仕事を誇れるようになるまでには、少し時間がかかったな」と振り返っています。

だからこそ今、同じようにモヤモヤしているあなたの気持ちが、痛いほど分かるんです。

介護士という仕事の真実と誇り

「介護士＝恥ずかしい」というイメージは、実際の現場や数字を知ることで、大きく変わることがあります。

ここでは、“収入・価値・魅力・未来”の4つの視点から、介護の仕事の本当の姿を見つめ直してみましょう。

• 給料は本当に低い？最新データでチェック
• 介護職のやりがいと社会的価値
• 現場で働いてわかった“本当の魅力”
• 処遇改善やキャリアアップの可能性

①給料は本当に低い？最新データでチェック

「介護士って、給料が安いでしょ？」よく聞く声ですが、果たしてそれは事実でしょうか？

たしかに、介護職の収入は他業種と比べてやや低めです。でも、これはあくまで平均の話であって、すべての介護士が厳しいわけではありません。

厚生労働省の「令和4年度 介護従事者処遇状況等調査」によると、常勤介護職員の平均給与額（月給ベース）は約32.2万円。基本給は約18.6万円、その他に各種手当や賞与が含まれています。

年収ベースに換算すると、380〜390万円前後というのが実態。これは数年前に比べて徐々に改善してきた結果です。

実際、前年からの月給上昇は約6,000円、前年比+1.9%の増加というデータもあります。

とはいえ、日本全体の正社員平均年収（約440万円）と比べると、まだ差があるのも事実。だからこそ、「恥ずかしい」と感じてしまう人が出てくるんですよね。

でもこの差をどう捉えるかが大切で、「ずっと低いから仕方ない」と諦めるのか、「改善してるなら将来に期待できる」と前向きに見るのかで、行動も変わってきます。

ちなみに、夜勤手当がしっかり出る施設や、役職に就くことで年収500万円以上を実現している人もたくさんいます。

「低収入」だけで判断するのは、ちょっともったいないかもしれませんよ。

②介護職のやりがいと社会的価値

介護の仕事に「やりがいなんてあるの？」と思う人もいるかもしれません。でも、実際に現場で働く多くの人が、やりがいを感じながら続けているんです。

僕も長年働いてきた中で、「ありがとう」と言われた瞬間のあたたかさは、何よりの報酬だと思っています。

目の前の人に直接「ありがとう」と言ってもらえる仕事って、実はなかなかないんですよね。

さらに、介護職は日本の超高齢社会を支えるエッセンシャルワーカーとして、欠かせない存在です。厚労省の推計では、2025年には243万人の介護職員が必要になるとされています。

つまり、「必要とされ続ける仕事」なんです。

③現場で働いてわかった“本当の魅力”

ここは僕自身の経験からお話しさせてください。

僕が現場で働いていて、心から「この仕事、いいな」と思えた瞬間はたくさんありました。

たとえば、寝たきりだった利用者さんが少しずつ自分で動けるようになったとき、「自分が支えてよかった」と心から思えたんです。

介護って、見えにくいけれど“人の人生を変える力”がある仕事なんですよね。

直接的に人と関わって、支えて、寄り添う。それがこんなに深く感動をもたらすとは、働くまでは正直思っていませんでした。

それに、介護士って実は多職種連携の中心になることが多いんです。医師・看護師・ケアマネ・家族と連携しながら、現場の要として活躍できる。

④処遇改善やキャリアアップの可能性

介護職の給与は「変わらない」と思われがちですが、実は近年は改善が続いています。

具体的には、介護職員処遇改善加算やベースアップ支援加算などの制度が整備され、2024年にはさらに月額6,000円の引き上げが実施されました。

つまり、国も「もっと稼げる仕事にしよう」と本気で動いているわけです。

さらに、資格や経験を積めば年収500万円以上も十分に狙えます。例えば、管理者やサービス提供責任者、ケアマネ、施設長といったキャリアの選択肢が豊富にあります。

「介護士＝一生安月給」と思われがちですが、実際はキャリア設計次第で大きく変わるんです。

僕も、現場職からケアマネにキャリアチェンジしたことで、仕事の幅も収入も広がりました。

今の現状がつらいなら、変える手段はある

「介護士だから仕方ない」とあきらめる必要はありません。もし今の働き方や収入、生活にモヤモヤを感じているなら、それを変える選択肢はいくつもあります。

• 収入に悩んだら「転職」も立派な選択肢
• 介護職専門の転職エージェントで年収UPも
• 単発バイトや副業で“＋α”の収入を得る方法
• 「現状維持」で悩み続けるより一歩踏み出そう

①収入に悩んだら「転職」も立派な選択肢

「給料が安い」「夜勤がつらい」「家庭との両立ができない」そんな悩みを抱えているなら、転職は逃げではなく、前向きな選択だと僕は思います。

同じ介護業界でも、施設の種類や運営法人によって給与や待遇には大きな差があります。

たとえば、特別養護老人ホームでは月給34万円前後、有料老人ホームなら30万円前後の事例もあります。

また、「介護職からケアマネに」「現場職から相談員に」「福祉用具専門相談員に」など、キャリアチェンジでライフスタイルを整えることも可能です。

②介護職専門の転職エージェントで年収UPも

「どこに転職すればいいのかわからない」そんなときは、介護職専門の転職エージェントを頼るのが賢い選択です。

たとえば、カイゴジョブエージェントやミラクス介護などは、非公開求人や高待遇案件も多数扱っています。

実際に「年収80万円アップを実現した40代男性」などの実例もあり、交渉や書類作成もサポートしてくれます。

エージェントの利用はもちろん無料。希望条件の整理や、今の職場での悩みも相談できるので、かなり心強い存在です。

自分に合った条件を転職エージェントに一度、相談してみてください。

③単発バイトや副業で“＋α”の収入を得る方法

「転職までは考えていないけど、今の収入じゃ不安…」そんな場合は、単発バイトや副業で“＋α”の収入を得るのもひとつの手です。

特におすすめなのは、夜勤専従のアルバイトや、訪問介護の登録ヘルパー。1回の勤務で高単価な場合もあり、副業しながらスキルアップにも繋がります。

また、在宅でできる副業もあります。

たとえば、Webライターやクラウドワークスでの事務作業、家事代行サービスなど、介護士の経験を活かせる仕事は意外と多いです。

もちろん、副業には「就業規則の確認」や「体調管理」が必要ですが、無理なく続ければ家計の支えになるのは間違いありません。

④「現状維持」で悩み続けるより一歩踏み出そう

僕が声を大にして伝えたいのは、「我慢することが美徳じゃない」ということです。

「介護士だからしょうがない」「家計がきついけど、今さら転職なんて…」そんなふうに思いながら毎日を耐えるより、ほんの少しの行動で未来は変えられます。

たとえば、まずはエージェントに話を聞いてみるだけでもOK。副業サイトに登録して、できそうな仕事を探してみるのも第一歩。

現状維持はラクなようで、心をすり減らす原因にもなります。今、この記事を読んでくれているあなたは、もうすでに変わろうとしているのかもしれません。

「恥ずかしい」と思う気持ちと、どう向き合うか？

「恥ずかしいと思ってしまう自分がイヤだ…」そんな葛藤を抱えている方にこそ、届けたい話があります。

ここでは、気持ちの整理のヒントを4つ紹介します。

• その気持ちは悪くない。でも長く抱えてはいけない
• パートナーと一緒に「未来」の話をしよう
• 他人の評価より、自分が納得できるかが大事
• 恥ずかしさを「誇り」に変えるためにできること

①その気持ちは悪くない。でも長く抱えてはいけない

まず伝えたいのは、「旦那が介護士で恥ずかしい」と思ってしまう気持ち自体は、決して悪いことではないということです。

社会の空気、友達の何気ない一言、周囲との比較。そういった“外からの価値観”に影響されて、そう感じてしまうのはごく自然なことです。

でも、それを長く抱えてしまうと、自分自身や夫との関係まで疲弊してしまうことがあります。

②パートナーと一緒に「未来」の話をしよう

恥ずかしい、モヤモヤする…。そう感じたら、それをひとりで抱え込まないことがすごく大事です。

「実はちょっとこんなふうに思ってた」そんなふうに、旦那さんに気持ちを話してみませんか？

一方的に責めるんじゃなくて、「これからどうしていきたいか」を一緒に考えるという姿勢がポイントです。

僕も、パートナーと話し合って進路を変えたり、子育ての分担を工夫したりしてきました。

③他人の評価より、自分が納得できるかが大事

「介護士なんだ〜、大変だね」そんなふうに言われてモヤッとした経験、僕もあります。

でも、他人はあなたの人生の責任を取ってくれません。だからこそ、他人の視線よりも「自分が納得できているかどうか」が大切です。

世の中には、肩書きや収入だけでは測れない“かっこいい人生”がたくさんあります。

④恥ずかしさを「誇り」に変えるためにできること

最後にお伝えしたいのは、「恥ずかしい」と思っていたその気持ちが、いずれ「誇り」に変わる日が来るということです。

僕もそうでした。昔は、「なんでこんなに大変な仕事を選んだんだろう」って思ってたこともありました。

でも、キャリアを積んで、誰かに頼られたり、「ありがとう」と言ってもらえるようになって、やっと胸を張って「介護の仕事をしている」と言えるようになりました。

今の状況がつらいなら、それを変える選択肢もあります。転職、資格取得、副業、環境の見直し…。

可能性はいつだって、あなたの手の中にあると思っています。

旦那が介護士だと恥ずかしいと感じる理由と向き合い方の総まとめ

この記事のポイントをまとめます。

「旦那が介護士で恥ずかしい」そう感じてしまう気持ちは、決して異常でも、冷たいわけでもありません。

社会のイメージ、他人の目、生活の不安など、いろんな要素が重なって、そう思ってしまうのは当然のことです。

でも、「恥ずかしい」で終わらせずに、その気持ちと向き合って、一歩進むことはできます。

介護士という仕事は、誇りを持っていい仕事です。

とはいえ、今の職場や働き方が苦しいなら、変える手段もたくさんあります。

転職、副業、キャリアアップ…。あなた自身やパートナーが、より前向きに、納得できる人生を選ぶことが、いちばん大切です。

僕自身も、長い介護の現場経験と、たくさんの試行錯誤を経て今があります。だからこそ、今のあなたの気持ちを否定せず、「ここから変えていけるよ」と伝えたいんです。

悩んでいるあなたに、この記事がそっと寄り添えていたら嬉しいです。そして、次に踏み出すきっかけになれば、もっと嬉しいです。